CHEHONの代表曲「みどり」は、日本のレゲエ・ヒップホップシーンで知らない人はいないでしょう。しかし、最近レゲエを聴き始めた人は「みどり」を恋人の名前だと認識し、単なるラブソングだと思っている人も多いようです。
「みどり」は表面的には恋人への愛情を歌ったラブソングのように聴こえますが、リリック(歌詞)の内容からは別の解釈も可能です。この記事では、CHEHONの「みどり」に隠された本当の意味とメッセージを紐解いていきます。
記事を読めば、より深くレゲエの音楽を楽しめるようになります。

CHEHONの楽曲「みどり」とは?
「みどり」は、2006年にリリースされたCHEHONの楽曲です。レゲエをあまり聴かない人でも、CHEHONの「みどり」と「韻波句徒」は知っているという人がいるほど有名なビッグチューンです。
「みどり」がリリースされたのはCHEHONが20歳の頃ですが、曲を作ったの18歳頃で、当時からラバダブなどではよく歌っていたそうです。
「みどり」に隠された意味・ダブルミーニングが話題を呼び、CHEHONの名が一気にレゲエシーンに知れ渡ります。18歳で作った曲が今でもシーンを代表する曲になっているのは本当にすごいですよね。
「みどり」の歌詞に隠された意味

曲名でもあり歌詞にも登場する「みどり」は、単なる女性の名前ではなく「大麻(マリファナ)」のことを指していると言われています。表面上は女性に対するラブソングのように思えますが、実際には”みどり”=”大麻(マリファナ)”の隠語として使われています。
つまり「みどり」は、CHEHONが大麻(マリファナ)に対する思いをリリックに綴った曲であり、実際は単なるラブソングではなく、大麻への愛情を歌ったガンジャチューンです。レゲエでは大麻を称えるガンジャチューンが定着していますが、日本では違法なため、詩的な隠語に置き換えて表現しています。
大麻を女性に表現した「ダブルミーニング」
「みどり」のダブルミーニングは、以下のように歌詞のさまざまな部分で表現されています。
- 「みどり」→ “大麻”
- 「お前と出会ったのは高校ん時」→ “初めて大麻を経験した時期”
- 「お前がいないと俺ちょっと病んでる」→ “依存症的な心理状態”
- 「100万倍よく聞こえる」→ “大麻を吸いながら聴くと最高”
- 「冬に別れ」→ “冬には枯れ”
CHEHONの「みどり」のように1つの言葉に”女性”と”大麻”の2つの意味が込められた表現のことを「ダブルミーニング(Double Meaning)」と言います。言葉遊びや比喩、皮肉としてよく使われますが、2つの意味が同時に成立する必要があるので、歌詞で表現するのは非常に高度なスキルです。
レゲエのガンジャチューンとは
ガンジャチューン(Ganja Tune)とは、大麻・マリファナについて歌った曲です。
大麻(マリファナ)を吸っている状態や心地良さを表現したり、大麻についての真実や解禁を主張したりするような内容をリリック(歌詞)に込めることがあります。
レゲエ発祥の本場ジャマイカではマリファナが精神的な象徴であり、ライフスタイルの一環としての文化でもあるので、マリファナについて歌われた曲である「ガンジャチューン」がレゲエの楽曲には多くあります。
CHEHONの「みどり」以外のガンジャチューン

「みどり」はCHEHONの代表的なガンジャチューンですが、CHEHONは持ち歌が200曲以上もあり、他にもガンジャチューンも数曲持っております。CHEHONが持っている「みどり」以外のガンジャチューンを以下に紹介します。
- 831カラカラ / TERRY THE AKI-06 & CHEHON
- MIDORIのせいで / CHEHON & CHOZEN LEE
- No Weed No Life
- time a slow / LIFESTYLE feat. CHEHON
- 深緑 / XILA & CHEHON
831カラカラ / TERRY THE AKI-06 & CHEHON
「831カラカラ」は、TERRY THE AKI-06の原曲にCHEHONがfeat.し新たに誕生した曲です。マリファナを野菜(831)と表現した、野菜への愛を歌ったガンジャチューンです。
MIDORIのせいで / CHEHON & CHOZEN LEE

「MIDORIのせいで」は、CHEHONの3枚目のアルバム『Road To Island』に収録されており、横浜のレゲエクルーであるFIRE BALLの一員、CHOZEN LEEとのコンビ曲です。
みどり(マリファナ)を人に置き換えて表現し、愛してしまったばかりに起きた苦悩や、引き裂かれてしまった時の辛さ、内緒の関係であることなどが歌詞に込められています。

No Weed No Life

「No Weed No Life」は、レゲエレーベルのDr.Production(ドクタープロダクション)からリリースされたアルバム『HERB GARDEN』に収録されているCHEHONのガンジャチューンです。
曲名のとおり、ガンジャを吸えばすべて最高だという内容を歌った曲です。
『HERB GARDEN』には他にも、Natural Weaponの「Sensimillia」やARAREの「○×△高等学校」など、Rougher Yet Riddimという同リディムでのガンジャチューンが15曲収録されています。
収録曲
- No Weed No Life / CHEHON
- Sensimilla / Natural Weapon
- Happy Smokin’ (Dub Plate Vibes) / Chee
- Redder / Hibikilla
- また巻いて / 導楽
- Light Up / Gulty Victim
- ○×△高等学校 / Arare
- Kingston Weed / Dinosaur
- Nah Weed / King-K
- みどりのめぐみ / Miu 94
- Ganjaman Road / Bambu
- Irie Smokin’ / B.B The K.O, Apple Eye & Snow Spring
- ハッピー / 風
- Bun Fire / Chappa Ranks
- Version
- Jingle / DJ Bana
- 収録曲Mix / Mixed By Dr.Production

time a slow / LIFESTYLE feat. CHEHON
「time a slow」は、レゲエサウンドのLIFESTYLEからリリースされたCHEHONの曲です。曲名は直訳すると”ゆっくりな時間”という意味となっており、リズムや歌詞の内容は心地良くリラックスできる超Chillな一曲です。
time a slow = “タイム ア スロー”というワードが”大麻吸おう”や”大麻草”という風に聴こえるということもあり、MVでのCHEHONの吸っている仕草や歌い方から、これはガンジャチューンだとも言われています。
深緑 / XILA & CHEHON
「深緑」は、ラッパーのXILAとのコンビ曲です。XILAの自身の過去や逮捕された時の壮絶な経験を背後に、この曲の歌詞を監獄の中で完成させたとのこと。
大麻の可能性を信じて逮捕されたXILAの痛みと主張、CHEHONは自身の曲「みどり」のフロウをサンプリングし、みどりへの今も変わらない不変の真意を表現した曲になります。
まとめ

CHEHONのガンジャチューンのおすすめをいくつか紹介しました。(他にもあればコメントや問い合わせで教えていただければ嬉しいです。)
やはりレゲエDeeJayはガンジャチューンを一曲は持っているものですが、CHEHONは昔から音源制作やライブでの活動が誰よりも積極的なので、持ち歌の音源数も200曲を超えてきています。
CHEHONがこれまでに出した音源やおすすめの曲については以下の記事でまとめました。

CHEHONの曲はどれもクオリティが高くかっこいいので、今後もCHEHONの新しい曲は随時チェックしていきたいと思います。
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