【ラッパーのなり方】独学でプロのヒップホップアーティストになる方法を順番に解説

  • ラッパーになりたい
  • ラップの勉強・練習方法を知りたい
  • 知名度はどうやって上げればいいの?

最近ではヒップホップの音楽やMCバトル人気が高まってきていることから「自分もラッパーになりたい」「MCバトルで戦ってみたい」「ヒップホップの音源を出したい」という人も増えています。ラッパーになるための専門学校や必要な資格などは特にないので、自分がラッパーだと名乗れば今日からでもラッパーになれます。

でも、なりたいのはラップやヒップホップの音源でお金を稼げる、“プロ”のラッパーですよね。この記事では、どうやったらラッパーとしてお金を稼いでいけるのか、ラッパーになるための具体的な手順を解説します。

タップできる目次

ラッパーのなり方

プロのラッパーへのルートは以下のステップです。

  1. ある程度ラップができるまでは練習する
  2. とにかく知名度を上げる
  3. 成果物(音源など)や結果を残す

ある程度ラップができるまでは練習する

当たり前ですが、ラッパーになるためには最低限のラップスキルは必要です。ヒップホップの音楽や文化についての知識も、ある程度は持っておく必要があります。ラップ未経験であれば、自宅や公園などで練習しましょう。ラップは1人でも独学で練習できるので、最初はとにかく練習することが大切です。(具体的なラップの練習方法は後述します。)

ただし完璧にラップが上手くなるまで1人で練習する必要はありません。ある程度ラップができるようになれば、積極的に現場に出ていくことが重要です。現場に出ると知らない人とラップをしたり仲間ができたりすることもあり、現場でのリアルな体験がラップスキルをさらに高めてくれます。

とにかく知名度を上げる

ラップのスキルが身についてきたら、次はとにかく自分の知名度を上げることが重要です。どんなにラップがうまくても誰も自分のことを知らなければ意味がありません。どこでもいいのでサイファーなどラップができる現場に行きまくり、少しずつでも自分のことを知っている人を増やすことが大切です。

最近ではMCバトルの予選など、誰でもエントリーできる現場も増えているので、積極的に応募してみましょう。さまざまな現場に足を運ぶことで、ラップスキルが高まると同時に知名度も自然と上がってきます。

成果物(音源など)や結果を残す

プロのラッパーとして成功するには、自分の曲(音源)を持っている必要があります。正式な音源として持っていなくても、今ではYoutubeやSNSで簡単に発信できるので、自分の書いたリリック(歌詞)をビートに乗せて投稿してみるのも効果的です。

SNSのフォロワーが増え、知名度や人気(プロップス)が高まってくれば、同じラッパーや関係者からイベントに呼ばれたり、音楽制作やレコード契約の依頼がきたり、さまざまな仕事に呼ばれるようになります。自分の音源が売れたり、ライブを開催したりできれば、プロのラッパーとして名乗っても問題ないでしょう。

ラップの勉強・練習方法

ラップのスキルを効果的に高めるために、おすすめの勉強・練習方法は以下のとおりです。

  • 実際にラップをする
  • ラップの勉強をする
  • ヒップホップの勉強をする
  • 発声を鍛える・ボイトレ
  • スタイルを確立する

実際にラップをする

実際にラップをする

ラップスキルを高めるために最も手っ取り早いのは“実際にラップをしてみる”ことです。YoutubeやGoogleで検索すると、練習用のビートがいくらでも無料で出てくるので、スマホやPCで再生しながら即興でフリースタイルラップをしてみたり、自分で書いたリリックを乗せてみたりしてください。

「ヒップホップ 練習用ビート」や「サイファー用ビート」などで検索してみてください。有名な曲のビートでも大丈夫です。

1人でも自宅で練習できますが、できれば友達と一緒にサイファーなどをやってみるほうがラップは上達します。1つのビートで繰り返し練習するのではなく、さまざまなBPM(テンポ)や雰囲気のビートで練習することも大切です。

ただしビートを練習用として利用するのはOKですが、リリックを乗せて販売したり、SNS、Youtubeなどに公開すると著作権違反となる可能性があります。無料であっても商用利用が可能か確認してください。

ラップの勉強をする

実際にラップをやるのが一番だと前述しましたが、やはり最低限のラップや音楽の知識も必要です。ラップはただ韻を踏みながら好きなように歌えばいいというものではなく、音源として出す場合はイントロやサビ、間のバース(小節)など、音楽としてきちんと構成されている必要があります。

サイファーやMCバトルに出る場合でも、ビート(トラック)の小節数やテンポ、種類もさまざまなので、ビートに上手く乗るためのリズムキープ力や、小節の最後できちんと落とすタイム感も必要ですよね。

自分が気持ちよくラップができればいいわけでもなく、お客さんや他のアーティストとのかけ合いも重要です。グルーヴや抑揚によってお客さんを盛り上げるタイミングなども考えないといけません。

これらは現場で鍛えられていくこともありますが、実際にヒップホップの音楽がどのように作られているのかを意識しながら聴くことで勉強になります。売れているアーティストがライブでどのように盛り上げているのかを意識しながら観ることも大切です。

ヒップホップの勉強をする

ヒップホップの勉強をする

ラッパーはヒップホップジャンルに生きる存在なので、最低限のヒップホップの文化や用語、音楽的特徴なども理解しておく必要があります。ヒップホップを知らないラッパーはいないですよね。

ヒップホップを学ぶために効果的な勉強法は以下のとおりです。

動画で学ぶ

ヒップホップに関する解説動画やドキュメンタリーでは、その背後にある歴史や文化、ヒップホップにまつわる人間の生き様などに触れられます。

代表的な例としては、さまざまなラッパーやヒップホップアーティストのインタビュー動画を配信するYoutubeチャンネル「ニート東京」や、ABEMAヒップホップチャンネルのドキュメンタリー番組「my name is」などがあります。

このような動画を見ることで、ラッパーの思いや人生観、生き様などのリアルを学べます。

 

書籍・本で学ぶ

書籍・本からもヒップホップを学べます。ヒップホップは音楽だけでなく、歴史や文化、社会的な影響も大きく、非常に奥深いジャンルです。

本にはラッパーの自伝や用語集、ヒップホップ入門書など、さまざまな書籍が出版されているので、ヒップホップを学ぶためにも、気になる書籍を探してみてください。

アーティスト:漢 a.k.a. GAMI, 作曲:GRADIS NICE, 作曲:Drum Gang, 作曲:DJ BAKU, 作曲:LORD 8ERZ, 作曲:Clyde Strokes, 作曲:Hitman D, 作曲:I-DeA, 作曲:DJ SCRATCH NICE

 

おすすめの書籍・本は以下の記事で紹介しましたので、気になる人はチェックしてください。

 

音楽の聴き込み

シンプルにヒップホップの音楽を聴き込むことでも勉強になります。好きな曲をただ聴くのではなく、ヒップホップの音楽の特徴や最新のトレンドを意識し、人気の曲はどういう特徴があるのかなどを考えながら聴くことで、ヒップホップの理解が高まります。

異なる時代や地域の音楽を知ることで、ヒップホップの多様性なども理解できます。さまざまなアーティストの歌詞を読み、韻の使い方や言葉の選び方、表現の仕方を分析することも重要です。

 

発声を鍛える・ボイトレ

発声を鍛える・ボイトレ

ラッパーにとって、発声とボイトレ(ボイストレーニング)は非常に重要です。ラップは単なる歌詞の朗読ではなく、その表現にはグルーヴやリズムが絡んでおり、ビートの種類に合わせて自分の声の音程や歌い方まで変える必要があります。

ヒプラガ

要は歌が下手ではダメだということです。

また、いくらグルーヴ感が優れていたり、高度な韻を踏んでいたとしても、お客さんが聴き取れていないと全く意味がありません。お客さんに自分のラップの意味を理解してもらうには、リリックを正確に伝えられる滑舌も非常に重要です。

ボイトレはYoutubeなどを見て独学でもできますが、真剣に取り組むのであればボイトレスクールでプロの講師に教えてもらうことも可能です。有料ですが必要な機材が揃ったスタジオで練習でき、プロの指導で行うので確実にラップのスキルは上達するでしょう。

ラップの発声やボイトレについては以下の記事でも詳しく解説しています。

スタイルを確立する

スタイルを確立する

ラッパーが自分のスタイルを確立することが重要な理由は以下のとおりです。

個性と差別化

ラップやヒップホップのシーンは競争が激しい世界です。独自のスタイルを確立することで、他のアーティストとの差別化につながります。

アイデンティティの構築

ラッパーのスタイルはそのアイデンティティを反映します。お客さんはアーティストがどのようなスタイルで自分を表現しているかを通じ、アーティストとの共感やつながりを感じることがあります。

ブランドの構築

独自のスタイルはアーティストのブランドを構築する重要な要素です。スタイルが一貫性を持ち、ファンが覚えやすいものであれば、アーティストはより強力なブランドを築きます。

音楽性の発展

ラッパーは自分独自のスタイルを追求することで、音楽的な表現の幅が広がります。異なる音楽的要素を取り入れながらも、アーティスト自身のスタイルでまとめ上げることが可能です。

ファンの獲得

独自のスタイルはファンを引きつける要因となります。特有のスタイルやフロウが共感を呼び起こし、ファンが応援したくなる要素につながります。

持続可能性

ヒット曲が一時的な成功をもたらすことがありますが、持続可能なキャリアを築くには一貫性のあるスタイルが必要です。ファンが期待するスタイルを提供し続けることで、アーティストは長期的な成功を収められます。

総じて、自分のスタイルを確立することは、ラッパーにとって単なる表現方法以上の重要な要素です。他のラッパーと同じようなラップ、スタイル、ファッションでは独自性がなく、際立つことができません。

もちろん最初は自分の憧れや目指しているラッパーの真似から始めることも大切ですが、下位互換にならないように差別化していき、自分のオリジナルスタイルを確立してください。

ラッパーとしての知名度を上げる方法

ラップやヒップホップに関する知識があり、ある程度ラップができるという人は、次は自分の存在をヒップホップの関係者やヘッズに知ってもらう必要があります。どんなにラップに自信があり上手くても、誰も自分のことを知らないと意味がありませんよね。

ラッパーとしての知名度を上げる方法は主に以下のとおりです。

  • サイファーに参加する
  • MCバトルに参加する
  • SNSやYoutubeを活用する
  • 自分のホームページを作る

サイファーに参加する

サイファーに参加

ある程度ラップができるのであれば、各地で開催されているサイファーに参加してみてください。

サイファーとは複数のラッパーが輪になって集まり、交互にフリースタイルでラップをすることです。夜の駅前や公園などで開催されていることが多いです。

サイファーは定期的に各地で行われており、誰でも気軽に参加できます。最初は緊張するかもしれませんが、毎回参加していれば周りのラッパーやDJとも話ができたり仲良くなったり、周囲のお客さんにも覚えてもらえるようになります。

サイファーによってラップスキルは確実に上達していきますし、周りよりも明らかにラップが上手ければ、自然と名前も覚えていってもらえます。SNSなどを通じて動画が拡散される可能性もあるので、ラッパーとして現場に出るのであれば、まずはサイファーから挑戦してみるのがおすすめです。

MCバトルに出る

KZ vs R-指定” UMB2014 大阪予選

最近ではMCバトルの人気が高くなってきていることから、大小さまざまなMCバトルが毎週のように各地で開催されています。誰でも参加できるMCバトルも開催されており、UMBやKOKなどの予選は一般人から有名なラッパーまで誰でも出場できます。

もし結果を残せば、間違いなく知名度やプロップスは上がります。大きな大会やイベントのオファーを受けることができれば、さらに多くの人に知ってもらうきっかけになります。

また、MCバトルのプロリーグ化を掲げたFSL(フリースタイルリーグ)では、「次のヒップホップを背負う新しいスターを生み出したい」という思いから、過去にFSLトライアウトという企画が開催されたこともあります。今後もこのような企画はたくさん出てくると思いますので、口喧嘩や即興のバトルに自信がある人は、チャンスがあれば狙ってみてください。

 

SNSやYoutubeを活用する

SNSやYoutubeを活用する

最近では個人でもSNSやYoutubeなどを通じて、自分のラップスキルや作品(音源など)を公開し、アピールする人も増えてきています。自分が公開した曲がヘッズや関係者の目にとまり、それが良い曲であれば拡散されて有名になる可能性もあります。

最初は誰の目にもとまらないかもしれませんが、「いいね」がついたり、コメントがきたりすることもあるので、視聴者の反応や意見も取り入れ、改善していくことも可能です。

もし自分の書いたラップや音源を作っている場合は、SNSやYoutubeで公開してみてください。ただし批判や否定的な意見も必ずくるので、落ち込まずに頑張ってください。

自分のホームページを作る

自分のホームページを作る

自分のホームページを作ることも、知名度を上げるために有効な方法です。もしお客さんが何かのきっかけで現場やSNSで自分の名前を知ったとしても、知名度が低いラッパーの場合は検索しても情報がなかなか出てきません。

ホームページを作り、自分の活動内容やスケジュール、作品(音源)などを載せておくことで、自分のことを検索した人に自分のことをより正確に伝えることができ、ファンになってもらう可能性が高くなります。

ラッパーになってヒップホップドリームを掴む!

ヒップホップドリームを掴む

ラッパーとして成功すると、大きな知名度やファンベースを持ち、アルバムやシングルの売上、ライブイベント、独自ブランド、広告収入、ストリーミングサービス、メディア出演からの収益など、莫大な収入を得られます。

今では有名なラッパーもはじめは無名で何もないところから成功した人もたくさんいます。成功までの道のりは簡単ではないですが、努力を惜しまず挑戦し続けることで誰にでもヒップホップドリームを掴むチャンスはあります。

まとめ:やるしかない

プロのラッパーへの道のり険しく、緊張して言葉が出なかったり、歌詞が飛んだりすることもあり、他者からの批判や否定的な意見など、様々な困難が待ち受けていると思います。

でもそんなことは今の人気ラッパーやアーティストも経験しており、考えていても仕方ないです。人生一度きりなので、やりたいと思ったことは後悔ないように行動するのみです。

 

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この記事を書いた人

ヒプラガのアバター ヒプラガ ライター/ブロガー

大阪出身のブロガー。小学生の頃にレゲエにハマり、レゲエの音楽を20年以上聴いています。レゲエDeeJayがMCバトルに出場したのをきっかけに、ヒップホップも聴くようになりました。
ヒップホップやレゲエの音楽・文化をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、ヒップホップやレゲエに関する情報を発信しています。

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