KOKは日本で最も注目されるMCバトル(ラップバトル)の大会のひとつ。
1年を通して行われる主要MCバトルの優勝者と全国予選の優勝者、選抜メンバー(9SARI選抜)など、実力者のみを集めた、まさに王の中の王を決めるMCバトルです。
優勝者は賞金以上に、KOKで優勝したという大きな名誉と日本一の称号が手に入るため、出場MCたちも普段のバトルとは本気度や気合の入り方が違います。
今回は、KOKは普段のMCバトルとはどのような違いがあるのか、KOKのルールや特徴、出場条件などを網羅的に解説しますので、KOKを観る前にぜひチェックしておいてください。
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KOKとは
KOK=KING OF KINGS(キング・オブ・キングス)とは、ラッパーの漢 a.k.a. GAMIを中心としたヒップホップレーベル「9SARI GROUP」が主催するMCバトルの大会です。
正式名称：KING OF KINGS GRAND CHAMPIONSHIP FINAL
「MCバトルの日本一を決める」というコンセプトで2015年に立ち上げられてから、年に一度、その年の日本一を決めるために毎年開催されます。
KOKはその年の翌年の1月に開催されます。
例えば、2024年の日本一を決める「KOK2024」は、翌年2025年の1月に行われる。
KOKの会場
KOKは、2018年からは東京の豊洲PITで毎年開催されています。
豊洲PITは「ぴあ株式会社」が運営するライブハウス・イベント会場であり、収容客人数が約3,000人という中規模以上のイベントに適した会場。会場に2階席はなく1階スタンディングのみ。プレハブのガレージホールのような外観が特徴的です。
| 年度 | 会場 |
|---|---|
| KOK2015 | 新宿ReNY |
| KOK2016 | ディファ有明 |
| KOK2017 | Zepp DiverCity |
| KOK2018 | 豊洲PIT |
| KOK2019 | 豊洲PIT |
| KOK2020 | 豊洲PIT |
| KOK2021 | 豊洲PIT |
| KOK2022 | 豊洲PIT |
| KOK2023 | 豊洲PIT |
| KOK2024 | <未発表> |
関連記事：MCバトルの会場一覧と特徴を解説！初心者はどこで見るのがおすすめ？
KOKの優勝賞金
KOKの優勝賞金は300万円です。(2016年までは150万円)
普段主に開催されるMCバトルでは、優勝賞金は数万円〜数十万円(大会の規模や種類によって様々)が一般的なので、KOKの優勝賞金はかなり大きな金額だとわかります。
「BATTLE SUMMIT(バトルサミット)」という複数のMCバトル団体(オーガナイザー)の合同主催によるMCバトルの大会では、優勝賞金がなんと2,000万円。
完全に実力者だけが集まるKOKとは違い、BATTLE SUMMITの出場者は全員主催者側のブッキングで集められます。BATTLE SUMMITでは普段MCバトルに出ないようなラッパーや音源で活躍するアーティストも出場するので、KOKと並んで注目されるビッグイベントです。
BATTLE SUMMITの出場者や詳細は以下で詳しく解説しました。
» 【2024】バトルサミットとは？大会のルールや出場者、優勝賞金を徹底解説
KOKの客層
KOKの客層は他のMCバトルと比べても、ガチのバトル好きが多いです。
最近のMCバトルの出場者は、主催者側のブッキングによって集められることが多く、Youtubeなどの視聴回数が多く回るように芸人やアイドル、ギャグラッパーといったMCも呼ばれることも多くなっています。
そのような実力者以外のラッパーが出場することに否定的なバトルヘッズたちも、実力者しか出場することのできないKOKは現地で観たいと思う人が多いです。
KOKの出場条件
KOKは前述した通り、1年を通して日本で開催される様々なMCバトルの優勝者と全国予選の優勝者、選抜メンバー(9SARI選抜)だけが出場できる大会です。
KOK出場権が得られる大会で優勝することで出場ができます。
年によって多少条件は変わりますが、KOK2023の出場枠は以下のようになっていました。
- 2022年度KOK王者
- 戦極MC BATTLE代表
- 口喧嘩祭代表
- THE 罵倒代表
- 破天MC BATTLE代表
- SPOTLIGHT代表
- KOK全国大会優勝
- 九州MC BATTLE代表
- 高校生RAP選手権代表
- KOK vs 真ADRENALINE #5 優勝者
- KOK vs 真ADRENALINE climax Zepp 2023 優勝者
- ENTA DA STAGE 2023 優勝者
- 凱旋MC BATTLE 代表
- 9sari選抜
- FSL代表
- Red Bull ROKU MARU 優勝者
過去の出場者や歴代優勝者については以下でまとめております。
KOKのルール
KOKは16人トーナメント制。1回戦から8小節×4ターンのバトルになります。
基本的に他の大会では1、2回戦は8小節×3ターンの場合が多い。
独自の勝敗判定方式
勝敗判定にはKOK独自のルールがあります。
KOKにおいてバトルの勝敗は、観客の歓声+審査員による判定で決まります。
- 観客の歓声による判定【1ポイント】
- プロ審査員4人による判定【4ポイント】
以上の合計5ポイントで過半数を獲得したMCが勝利となります。
ドローの場合は勝敗が決まるまで何度でも延長が行われる。
審査員の採点方式には「10 POINT MUST SYSTEM」が採用されており、採点基準も明記されています。
- 採点方式 – 10 POINT MUST SYSTEM
-
- 優勢な方の得点を10点固定とし、劣勢な方の得点を減点していく。
- 先攻/後攻 8小節ずつを1ターンとし、ターン数の合計点で競う。
(8小節4本勝負の場合の得点は、40点満点) - 圧倒的に優勢の場合の1ターンの最大得点差は、10対7とする。
- 引き分けの場合の得点は10対10(1ターン)とする。
- 採点基準
-
審査員がMCバトルの優勢/劣勢を判断する採点基準は以下の通り。
- パンチライン
- 有効なRHYMEを繰り出し、よりダメージを与えた方を優勢とする
- アグレッシブ(有効な攻勢)
- より攻撃的である方を優勢とするが、自己紹介的なRAPではなく、BATTLE RHYMEとして成立しているかどうか
- ジェネラルシップ(主導権支配)
- 個性的なFLOWやSKILLで巧みな試合運びをし、主導権を支配している方を優勢とする
- カウンター
- 相手の攻撃に対する具体的なアンサーを返せたかどうか
- パンチライン
オリジナルビートとBEAT GET SYSTEM
KOKのバトルで使われるビートは、全試合オリジナルビートで行われます。すべてのビートが様々な有名トラックメーカーによって提供された、本大会のために作られたビートになっています。
また、KOKでは「BEAT GET SYSTEM(ビートゲットシステム)」が採用されており、KOKのMCバトルで勝利した場合、勝者はそのバトルで使用されたオリジナルビートを手に入れることができます。
KOK2023では、事前に1回戦と決勝で使用されるビートがYoutubeに公開されており、どのビートが使われるのかもKOKの楽しみの一つでしたね。
KOKのビートはどれもクオリティが高く、エモい感じのビートが多い印象です。
関連記事：【ヒップホップ】MCバトルでよく流れる定番ビート！かっこいい音源からおすすめの人気曲まで紹介
BeeBetで勝敗に賭けられる
KOKのMCバトルでは、BeeBetというサイトでお金を賭けることが可能です。
賭けは「誰が優勝するか」という条件である場合が多く、優勝すると思うMCにベットし、賭けたMCが優勝することでベット金額に倍率(オッズ)を乗じた金額が返ってきます。
自分が好きなラッパーや勝つと思うMCに賭けることで、バトルを応援する気持ちや熱も高まり、MCバトル観戦がよりおもしろくなります。
BeeBetではKOK以外にも、FSLやバトルサミットなども賭けの対象になっていたので、MCバトルやギャンブルが好きな人はぜひBeeBetで遊びながらお金も稼いでみてください。
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BeeBetの詳細は以下で解説しました。
まとめ
今回はMCバトルの日本一を決める大会、KOKについて解説しました。
KOKは各大会の優勝者や代表者が出場できる、本当に実力のあるラッパーだけが集まった大会。
そこに出場するだけでも凄いことですが、KOKで優勝することはMCにとっても大きな名誉になるため、出場者たちの熱量や気合が普段のバトルよりも段違いに高くなっています。
バトルヘッズだけじゃなく他のラッパーや関係者の注目度も非常に高い大会。会場全体の空気感もいつもとは違い、KOK独自の雰囲気が漂っています。
MCバトルの歴史に名を残すようなベストバウトも毎回生まれるので、次回のKOKも非常に楽しみですね。
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