ラップを練習しているけど「即興で言葉が出てこない」、「声質がよくない」、「滑舌が悪い」、「歌が上手くない」など、ラップに関していろんな悩みがある人も多いのではないでしょうか。
趣味として友達同士でラップをするだけあれば特に気にする必要はないと思いますが、プロのラッパーになりたいのであれば、悩みはすべて克服する必要があります。この記事では、ラッパーを目指している人に向けて、ラップを上達させるコツと具体的な練習法を解説します。
- ラップが上手くなりたい人
- プロのラッパーを目指している人
ラップを上達させる6つのコツ
ラップを上達させるコツは以下のとおりです。
- 恥ずかしがらない
- 単調にならない
- 滑舌を意識する
- 感情を乗せる
- 韻を強調する
- 自分のスタイルを確立する
この5つを意識するだけで、かなりラップは上達します。
恥ずかしがらない

ラップで最も大切なのは、恥ずかしがらないことです。特に初めてみんなの前でラップを披露するときや、初心者のうちは周りの目が気になると思います。
でも周りの目を気にした状態では、余計にラップに集中できなくなり、自分の実力を存分に発揮できなくなります。周りからも余計にダサく見えてしまい、それこそ本当の意味で恥ずかしいです。
ラップが上手くて自信がついてくれば、恥ずかしさは次第に消えてきます。というか、自分がカッコイイと思って始めたはずのラップを恥ずかしがる必要はありません。周りの目は気にせず堂々とラップを楽しめばいいんです。
単調にならない

ラップは言葉や韻だけでなく、リズムやグルーヴ、フロウも魅力の一因です。初心者のうちは言葉を出すのに必死で単調になりがちですが、単調なラップは聴いている側も飽きてしまいます。自分のラップが単調にならないように、声のトーンや言葉の強弱、早口など、さまざまな工夫を取り入れて変化をつけることが大切です。
また、”音に乗る”こともかなり重要です。ラップは基本的にビートに乗って行うものであり、ビートの種類によってBPM(テンポ)やラップの雰囲気もかなり変わります。音に乗れていないラップは、聴いている側も気持ち良くありません。
滑舌を意識する

逆にいくらグルーヴやリズム感に優れ、”それっぽく”ラップが出来たとしても、滑舌が悪くリスナーが言葉を聞き取れないと全く意味がありません。ラップは自分の意思を言葉で表現し、相手の言葉へのアンサーなどが重要な歌唱スタイルです。また、韻を踏むことで言葉を強調したり、リスナーを盛り上げます。
いくらメッセージ性が強く、高度な韻を踏んでいたとしても、相手やリスナーが聞き取れず理解できないと非常にもったいないですよね。滑舌は人によって生まれながらの良し悪しはありますが、ボイトレ(ボイストレーニング)をすることで確実に良くすることが可能です。
感情を乗せる

ラップは自分が普段から思っていることや社会へのメッセージを自由に表現できる場でもあります。いくら良いリリックを歌ったり上手い韻を踏めたりしても、棒読みで喋っているだけではお客さんに刺さりません。
ラップに感情を乗せることで言葉に深みが増し、リリックの内容もよりリスナーに伝わりやすくなるので、お客さんにも強い印象を残せます。ラップにも自然と抑揚がつきリズムに変化も生まれるので、伝えたいメッセージは感情を込めて熱く伝えるように意識してください。
韻を強調する

ヒップホップは韻を踏みながら歌う文化であり、韻を踏むことでリズム感やメロディを持たせたり、メッセージを強調させたりできます。韻の種類や踏み方にも色々ありますが、基本的に韻を踏む言葉が”長ければ長いほど”、言葉の数が”多ければ多いほど”高度で難しくなっていきます。
初心者のうちは即興で高度な韻を踏むことは難しいと思いますが、語尾に踏む韻だけでも強調して歌うことで、”韻を踏んでいる”と周りにアピールでき、ラップのカッコよさを際立たせられます。
自分のスタイルを確立する
ラップの上手さには直接関係ないですが、ラッパーにとって自分のスタイルを確立することは非常に重要です。知名度のない初心者が集まったサイファーや初心者同士のMCバトルでは、見ている側からは正直みんな同じようなラッパーに見えてしまいます。
ラップ自体のスキルを磨くことも重要ですが、歌い方や表現方法、リズム感、ファッションなど、何かしらの自分の個性(オリジナリティ)を出してスタイルを確立することで、周りよりもラップを際立たせられます。

【初心者向け】ラップの練習方法
ラップが上手くなりたいのであれば、地元のサイファーやMCバトルの予選など、とにかく現場に出ていって自分のラップを披露していくのが手っ取り早いでしょう。ボコボコに批判されることもあると思いますが、へこたれずに何回も挑戦し続けることで、スキルも知名度も次第に上がっていきます。
とはいえ現場以外にも自分でできる練習も大切です。ラップの練習方法は主に以下の4つです。
- 家で練習する
- カラオケで練習する
- 動画で学ぶ
- ボイトレ教室に行く
家で練習する

ラップは家でも1人で練習できます。GoogleやYoutubeなどのインターネットでビートを検索してみると、いくらでも練習用の無料ビートが出てくるので、PCやスマホ、スピーカーを通して実際にラップを練習してみてください。
即興でフリースタイルをしてみたり、自分で書いたリリックを乗せてみたり、いろんな雰囲気やBPM(テンポ)のビートで練習することで、必ずラップは上手くなっていきます。自分のラップを録音して聴いてみたり、誰かに聞いてもらったりするとより効果的です。
カラオケで練習する

家での練習と違い、カラオケではマイクを使って練習ができるという特徴があります。サイファーやMCバトル、音源制作は基本的にマイクをとおして行われるものですが、マイクは使い方によって声の大きさや通り方が全然違います。
マイクを正しく扱えないと音が割れてしまったり、声の大きさにブレが出たりすることもあるので、マイクの使い方には十分に慣れておく必要があります。マイクを正しく使うコツは以下のとおりです。
- 口との距離を近くする
- 口との距離は一定に保つ
- マイクの角度は真っ直ぐにする
- マイクグリルを持たない
上記を意識するだけでもマイクの使い方はかなり上手くなります。マイクを通した声は自分ではわかりづらいこともあるので、ボイスメモで録音してみたり、誰かに聞いてもらったりするとより効果的です。
音楽・動画で学ぶ

シンプルにヒップホップの音楽を聴いたり、サイファーやMCバトルの動画を観たりして学ぶこともラップの上達に効果的です。自分の好きなヒップホップ音楽をただ聴くだけでなく、曲の意味やつなぎ方、韻の踏み方、表現方法などを意識して聴くことが大切です。
また、MCバトルの場合は”自分ならどの言葉を拾ってアンサーをどう返すか”など、実際に自分がバトルに出ていることを想定し、頭の中でイメージして戦ってみるのも効果的です。
【中級者以上】ラップの練習方法
ある程度ラップができるようになった人は、さらに上達するために以下の練習方法がおすすめです。
- サイファーに参加する
- MCバトルに参加する
- ボイトレ教室に行く
サイファーで練習する
ある程度ラップに自信がついてきた人は、各地で行われているサイファーに参加することが最も上達する練習方法です。
サイファーは定期的にどこかで実施されていて、初心者でも参加のハードルは高くありません。最初は緊張するかもしれませんが、徐々に周囲のラッパーやDJと自然に会話できるようになります。サイファーのようなリアルな現場でラップ力を磨くことは非常に効果的な練習になります。
他の参加者と比べて明らかにスキルが高ければ、実力が周囲の記憶に残る可能性も高まります。さらに、セッションの様子がSNSや動画共有サービスでシェアされることもあり、名前が知られるきっかけにもなり得ます。ラップの現場に出てみたいと考えているなら、まずは気軽にサイファーに挑んでみるのが第一歩です。
MCバトルで練習する
MCバトルとは、2人のラッパーが決まった小節ごとにラップを繰り返し、スキルを競い合うバトルです。基本的に相手をディスり合いますが、韻の硬さやフロウ、即興でのアンサー力が求められ、ラップのスキルを上達させるのに非常に効果的な練習になります。
友達などとバトルをしてみるのも良いですが、全国各地のMCバトル大会の予選などに出場してみるのも良い方法です。MCバトル大会のUMBやKOKの予選大会などは、一般人から実力派のベテランまで幅広い層が出場しているので、ラップスキルを磨く練習にも役立ちます。
ボイトレ教室に行く

ラップを練習するための最も効果的な方法として、ボイトレ教室に行くという方法もおすすめです。ラップが上手くなりたいなら、グルーヴやリズム感といった音楽性、言葉をはっきりと正確に伝えられる滑舌・発声法を鍛える必要があります。
自宅やカラオケといった場所で独学で練習するのもいいですが、ボイトレ教室でプロの講師に教えてもらうことで、正しい発声方法やマイクの使い方を正確に習得できます。独学の場合は間違った声の出し方や歌い方をしていても気づかないですし、変なクセがついてしまう可能性もあります。
まとめ:練習すればラップは誰でも上手くなる

ラップは単に韻を踏みながら話せばいいわけではなく、単調にならずに感情を込めたりフロウも意識したりすることがコツです。ラップは聴き取れないと意味がないので、相手やリスナーがしっかりと聴き取れるように滑舌を意識することも大切です。
ラップが上手くなり知名度も上がってくると、自分のファンがついたり、関係者からもさまざまなイベントに呼ばれたりするようになります。プロのラッパーになるまでの道のりは険しいですが、誰にでもヒップホップドリームを掴むチャンスはあるので、努力を惜しまずに練習し続けることが重要です。
人生一度きりなので、プロのラッパーを目指している人は後悔ないように行動してください。
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