レゲエのダブ(Dub)とは?サンプリングやラバダブとの違いもわかりやすく解説

レゲエの音楽を聴いていたりレゲエの現場に足を運んでいると、ダブという言葉をたまに聞くことがありますよね。

しかしダブという言葉の意味はなんとなくわかるけど、詳しく仕組みや使い方がわからないという人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、最近レゲエに興味を持った人やダブについて詳しく知りたい人に向けて、ダブについて詳しく解説していきます。

 

目次

ダブ(Dub)とは?

ダブ(Dub)とは、超簡単にいうと替え歌のことです。

レゲエのアーティストやDeeJayには、リリースしている曲(音源)がありますよね。その曲の歌詞やトラック(リディム)を変えて新たに出来た曲がダブになります。

ダブはDub Plate(ダブプレート)とも呼ばれます。
Dubwise(ダブワイズ)やDubStep(ダブステップ)という音楽ジャンルもありますが、主にレゲエでよく使われるダブとは、Dub Plateのことを指します。

 

トラックはオリジナル(原曲)のリディムを使用して歌詞だけを変えている場合もあり、逆にトラックを依頼者(サウンドマン側)が作った独自のリディムに乗せて歌詞は変えていないダブなどもあります。

BPM(テンポ)やキーも全く違うリディムで歌うダブもあるので、聞こえ方が全然違ったり、オリジナルの音源よりも良いと思われるダブができたりもします。

 

例えば以下の動画は、CHEHONの「韻波句徒」のダブですが、リディムも歌詞もオリジナルの音源とは違い、サウンドTAK-Z用に変化させてますよね。

CHEHON – ラガすぎる韻波句徒 [TAK-Z DUB]

 

ダブの歴史

ダブは1970年代からジャマイカで始まった文化・音楽手法であり、もともとはオリジナル(原曲)のトラック・リディムにディレイ(エフェクト効果)を加えただけのDubwiseという音楽ジャンルから始まりました。

そこから曲の歌詞も変えるようになり、レコード屋さんが宣伝用に店の名前を曲に入れてもらったり、サウンドマンが自分だけのオリジナルダブを録って野外で盛り上げる、というように発展してきました。

 

ダブは誰が何のために使うの?

what is dub

ダブは基本的にサウンドマンがアーティスト(DeeJay)に依頼して録ります。

その録ったダブを使い、サウンドマンが現場(ライブやイベントなど)で盛り上げます。

サウンドマンとは、クラブなどのイベント会場で音楽を流し現場を盛り上げる人です。複数人のグループで構成されている場合が多く、そのグループのことを”サウンド”と呼び、サウンド名が付けられます。
それぞれのサウンドは独自で作ったスピーカー(サウンド・システム)を持っていたり、構成人数や特徴も様々です。

歌詞にサウンドの名前が入ることが多いですよね。

 

基本的にサウンドマンはダブを何曲も持っており、同じトラック(リディム)上で様々なアーティストのダブを次々に切れ目なく流すことができます。

 

サウンドマンについては以下で詳しく解説しました。

» レゲエのサウンドマンとは?仕事内容や収入源、セレクターとの違いを解説

 

ダブはどうやって録るの?

ダブ録りは、当たり前ですがアーティストにお金を支払って依頼します。

曲名やトラック(リディム)、変えてほしい歌詞などをダブを録りたいアーティストに伝え、収録してもらいます。

歌詞はアーティスト側に任せることもあるよ。

 

録ったダブはサウンドマンがMix(編集)したりアレンジし、自由に使うことができます。

 

ビジネスとして成り立つ

ダブ録りの依頼にはサウンドマン側とアーティスト側のどちらにもメリットがあり、お金が発生するのでビジネスとしても成り立ちます。

ダブの金額はあまり公開されていませんが、1曲数万円〜はかかるそうです。
金額はアーティストや所属事務所によって異なります。

 

サウンドマン側からの視点

ダブは世界にひとつしか存在しない自分だけのオリジナル曲です。

サウンドマン側からすると、アーティストにお金(経費)を支払うことでダブを録って現場で流しますが、センスやクオリティが高いダブをたくさん持っていればサウンドとしても知名度が上がります。

有名になることで多くの人に名前が知られると、様々なイベントに呼ばれるようになって仕事が増えたり、自身でイベントを開いてお客さんを呼び込むことも可能になります。

サウンドマンのセンスが試されますね。

 

また、アーティストと仲良くなったり関係性を深めていくことで、自分の名義でアーティストとコラボして音源を制作したり、アルバムやMix CDを制作することもできます。

 

アーティスト側からの視点

アーティスト側からしても、サウンドマンからダブの依頼があり自分の歌を提供すれば、対価として報酬(お金)を受け取ることができます。

有名なアーティストやレゲエDeeJayになると、たくさんのレゲエサウンドから曲をリリースするたびに依頼がきます。

ダブ録りの金額はアーティストや曲によっても異なりますが、1曲で数万円はかかるので、人気のアーティストになるとダブ録りだけでサラリーマンの平均月収を大きく超えるようです。

 

また、逆に有名なサウンドマンからダブ録りの依頼を受けることができれば、現場で流してもらえたり、Mix CDで使ってもらうことで自分の知名度を上げることができます。

サウンドマンと関係性を深めることで、コラボして音源を制作することもできます。

 

Dub Mix CDとは?

「Dub Mix CD」とはその名の通り、ダブだけが収録されたCD(アルバム)です。

サウンドマンが録ったダブは、現場で使う以外にも「Dub Mix CD」として制作して販売されることがあります。

最近は配信やサブスクでも聴けるよ。

 

Mix CDは基本的に、原曲のダブバージョンをフルで収録するのではなく、一つのトラック(リディム)上で短めのダブが何曲もシームレスに(切れ目なく)切り替わっていきます。

複数のダブが乗ったリディムがいくつか収録されている感じです。

一つのリディム上に乗っているダブの集まりを”セグ”(セグメント)と呼びます。

 

Dub Mix CDを出している有名なサウンドは以下の通り。

  • RED SPIDER
  • BURN DOWN
  • LIFE STYLE
  • BANTY FOOT
  • RISKY DICE
  • HACNAMATADA

 

他にも様々なサウンドがMix CDを出されています。

 

Mix CDから自分の知らなかったアーティストや音源を発見できることもあるので、まずは自分の知っている曲のダブが入ったCDから聴いてみてください。

 

ダブは一般人でも録れる!

Even ordinary people can dub

ダブはサウンドマンが録るのが一般的ですが、最近では一般の人や、サウンドマンを目指している人など、基本的にお金さえ払えば誰でもダブを録ってもらうことは可能です。

 

アーティストとの繋がりのない一般人がどうやってダブを録ってもらうの?

アーティスト(DeeJay)側から、「ダブセッション」というイベントが定期的に開催され、サウンドマンや一般人からダブの依頼を受付けます。

ダブセッションはSNSや公式サイトから告知されるので、DMや応募フォームなどから録りたい曲や入れてほしい歌詞を伝えて録ってもらうことができます。

結婚式や記念用に名前を入れて録ってもらうことが多い印象です。

 

サンプリングとの違い

レゲエやヒップホップの音楽におけるサンプリングとは、過去の自分の曲や誰かの曲の歌詞を一部引用し、再構築して歌うことを指します。

サンプリングされた曲を聴いて「これは〇〇の曲をパクっている!」と思われる人もいますが、レゲエやヒップホップでは音楽の表現技法としてよく使われることです。

 

ダブはサウンドマンが依頼し、元の音源の歌詞やリディムを変えてできるオリジナルの曲なので、サンプリングとは全然意味が異なります。

 

ラバダブとは

ラバダブ(Rub a Dub)とは、サウンドマン(セレクター)が流すリディムに複数のアーティスト(DeeJay)が乗り、自分の持ち歌やバースを歌うスタイルのことです。

サウンドマンが流すリディムはその場の空気や雰囲気で選ばれるので、歌い手のアーティスト達は即興でリディムに合わせて持ち歌を選曲して歌います。その場に合わせて歌詞を変えたり、フリースタイルをすることもあります。

ヒップホップのサイファーに似てるね。

 

ラバダブでは基本的に1本のマイクを取り合い、歌い手が交代していきます。

積極的にマイクを取りにいかないと自分が歌いたいタイミングを逃してしまったり、周りがボスっている時に変なタイミングで歌ってしまい滑るなど、歌うタイミングが非常に重要で実力が試される場です。

豪華なラバダブ!レゲエの日

 

まとめ

今回はレゲエのダブ(Dub)について解説しました。

ダブはレゲエ特有の文化で奥が深いですが、レゲエのおもしろさ、楽しみ方の一つです。

 

たくさんのダブを聞いていれば、有名な曲やアーティスト、リディムの種類や名前にもより一層詳しくなり、レゲエがもっと好きになっていきます。

 

様々なサウンドが数え切れないほどのダブを持っており、原曲を超えるほどのクオリティのダブも存在するので、ダブに興味がある人はぜひ「Dub Mix CD」を聴いてみてください。

 

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