【MCバトル】RedBull RokuMaruとは?ルールや特徴、過去の結果を紹介

  • 「Red Bull Roku Maru」ってどんなMCバトル?
  • 大会のルールや特徴を詳しく知りたい
  • 過去の結果やおすすめのバトルも観たい

「Red Bull Roku Maru(ロクマル)」は、日本を代表するMCバトルのイベント(大会)の一つです。日本では2021年に初めて「Red Bull 韻 DA HOUSE」という名前で開催されましたが、他の大会にはない唯一の独自ルールが注目を集めました。

この記事では、RedBull RokuMaruのルールや特徴について徹底解説します。過去の結果やおすすめのバトルも紹介しますので、MCバトル好きの人はぜひチェックしてください。

目次

RedBull RokuMaruとは1バース60秒のMCバトル

RedBull RokuMaruとは、60秒を1バースとするMCバトルのイベント(大会)です。もともとは「Red Bull 韻 DA HOUSE」という名前でしたが、2023年に「Red Bull Roku Maru」としてリニューアルされました。

RedBull RokuMaruの主催者

MCバトルの大会である「RedBull RokuMaru」の主催は、世界的に有名なオーストラリアの企業「Red Bull(レッドブル)」です。日本でもエナジードリンクのシリーズで知る人が多いですよね。

エナジードリンクで有名なレッドブルですが、世界ではさまざまなアクションスポーツやモータースポーツ、ゲーミングなどのイベントを展開したり、スポンサーとして活動したりする大企業です。

MCバトルのイベントについても日本だけでなく、世界中で開催されています。アメリカやスペインで開催されるフリースタイル・ラップバトルは、日本のMCバトルとは段違いに規模が大きく迫力があります。

ACZINO vs WOS – Octavos | Red Bull Internacional 2019

司会・進行MC

公式サイトより引用

RedBull RokuMaruの司会と進行を務めるのは、ラッパーのACE怨念JAPです。ACEは『真ADRENALINE』のオーガナイザー(主催者)として出場者のブッキングから大会の主催を務めており、自身も他の大会ではバトラーとして出場する実力派のラッパーです。

怨念JAPは『凱旋MCバトル』のオーガナイザーとして大会の企画から出場者のブッキング、司会を務めるMCで、日本のMCバトルを盛り上げるべくさまざまな取り組みや挑戦を続けています。RedBull RokuMaruでは2人ともがステージに立ち、MCバトルの司会と進行MCを務めるとともに会場を盛り上げます。

RedBull RokuMaruが開催される会場

RedBull RokuMaru(韻 DA HOUSE)は、収容客数1,000〜1,500人程度の中規模会場で開催されます。具体的に過去に開催された会場は以下のとおりです。

  • 渋谷WOMB
  • 恵比寿ザ・ガーデンホール
  • 舞浜アンフィシアター

観客がステージの周りを取り囲み、中央で2人のMCがバトルを行う形になります。

Red Bull 韻 DA HOUSEとは

RedBull RokuMaruは、もともと『Red Bull 韻 DA HOUSE』という名前で行われていました。2021〜2022年に2回開催され、2024年から新たに『Red Bull Roku Maru』として生まれ変わりました。

イベントの名前が変わっただけで、特にルールや特徴に変更はありません。次にRedBull RokuMaru(韻 DA HOUSE)のルールと特徴について詳しく解説していきます。

RedBull RokuMaruのルール

RedBull RokuMaruのMCバトルは、他のイベントや大会とは大きく異なるルールがあります。具体的には、以下のようなルールが採用されています。

  • 60秒×2Round
  • オリジナルビートが採用
  • 勝敗は審査員によるジャッジ
  • 予選も導入

60秒×2Round

RedBull RokuMaruが他のMCバトルと一番違うのは「60秒×2Round」というルールです。一般的な「8小節×3ターン(または4ターン)」などの小節ごとにターンが切り替わるのではなく、60秒という時間によるフリースタイルバトルです。

1ターンのラップ時間が通常よりも大幅に長いため「観客を飽きさせないフロウ」や「長時間ラップをやり続けるスタミナ」がより重要になります。また、60秒付近でしっかりと落とす時間感覚やテクニックも勝敗を分けるカギです。

ビートごとにBPM(テンポ)が違うため、ビートごとに小節数も変わります。60秒でビートがストップするため、ビートによっては中途半端な小節数のところで音が止まり、上手く落とすのが難しいです。

オリジナルビートが採用

RedBull RokuMaruのMCバトルでは、RedBull公式のオリジナルビートのみが採用されます。いつものバトルで流れるような人気の定番ビートやクラシックビートは使われません。

ビートは1Roundごとに変更されるため、1回のバトルで2つのビートが使われることになります。(延長の場合は4つ)

いつものビートとは違う独特なビートや海外でも使われるビートが多いため、RedBullのバトルを観るときはビートにも注目してください。

勝敗は審査員によるジャッジ

RedBull RokuMaruのバトルの勝敗ジャッジは、オール審査員制です。複数の審査員(主に5人)がバトル終了後、勝ったと思うMCに札を挙げ、札が多いほうが勝利となります。

審査員はヒップホップの音源やライブで活躍するようなレジェンドラッパーや、MCバトルに精通するオーガナイザーなどが担当し、それぞれの基準で勝敗を判断します。純粋なラップスキルで勝敗が判定されるため、一般的なオーディエンス(観客)による判定方式に比べると、プロップス勝ちや人気投票のような判定は少なくなります。

過去にRedBull RokuMaru(韻 DA HOUSE)の審査員を担当した者は、以下のとおりです。

  • KEN THE 390
  • ERONE
  • MC 正社員
  • 漢 a.k.a GAMI
  • SEEDA
  • FORK
  • 鎮座DOPENESS
  • UZI
  • 輪入道

予選も導入

RedBull RokuMaruの出場者は、基本的にオーガナイザーに選抜された実力や実績のあるMCが中心ですが、より若手にも出場機会を与えるために予選大会も導入されました。予選大会で勝利したMCは、選抜メンバーたちを含めた本戦トーナメントに出場することが可能です。

予選から勝ち上がれるメンバーの人数は年によって異なります。

RedBull RokuMaruの特徴

MCバトルはさまざまな大会がありますが、オーガナイザー(主催者)や大会の趣旨などによって特徴が異なります。RedBull RokuMaruは他のMCバトルと比べるとまだ新しいイベントですが、他のイベントや大会とは違う独自の特徴があります。

RedBull RokuMaruの主な特徴は以下のとおりです。

  • ステージの演出と一体感がすごい
  • 対話よりも音楽性・フロウが重視される
  • 60秒の長尺バースを乗り越えるスタミナが必要になる
  • 優勝者はKOK出場権が与えられる

ステージの演出と一体感がすごい

RedBull RokuMaruのMCバトルは、会場の中央にステージが設置され、観客がステージを取り囲む中でバトルが行われる形式です。ステージと観客との距離も近いため、MCたちのバイブスをより近くで感じ取れます。

バトル中は会場の巨大スクリーンに秒数が表示される演出で、60秒の残り時間(秒数)がわかる仕組みになっています。また、司会者が「Are you ready〜?」と合図を出し、観客が同時に「3、2、1 Let’s go!」の声を出してバトルが始まる流れです。観客全員で声を出してバトルが始まるので、会場全体の盛り上がりが大きく、一体感が生まれます。

対話よりも音楽性・フロウが重視される

RedBull RokuMaruのMCバトルでは、即興のアンサーや対話力よりも音楽性やフロウが重要です。1ターンが60秒という長尺バースになるため、単調なフロウでは観客が飽きてしまい、徐々に盛り下がってきます。また、2ターンでのバトルのため、対話やアンサーを返す回数も少ないです。

60秒という長尺バースで勝つためには、観客を飽きさせない音楽性やフロウが不可欠です。審査員による勝敗ジャッジのため、プロップスの影響も少ないです。RedBull RokuMaruでは、純粋なラップスキルが勝利のカギになります。

60秒の長尺バースを乗り越えるスタミナが必要になる

60秒が1ターンのルールでは、長尺バースを乗り越えるスタミナが非常に重要です。ビートにもよりますが、通常の8小節の1バースよりも約2.5倍〜4倍ほど時間が長くなります。

ラップの経験者ならわかると思いますが、ラップを60秒続けるのは非常に体力が必要です。ふだんからラップをしているMCたちでさえ、後半に失速する人が多いほどです。

トーナメントを勝ち上がったり延長になったりすると、さらに疲労が蓄積していきます。MCバトルでは、バースの後半に強いパンチラインや熱いバイブスをぶつけるほうが、観客に良い印象を与えられます。Red Bull RokuMaruのトーナメントを勝ち抜くには、60秒の1バースを乗り切れるスタミナが勝利のカギです。

優勝者はKOK出場権が与えられる

RedBull RokuMaruで優勝すると、MCバトルの日本一を決める大会「KING OF KINGS(通称KOK)」への出場権が与えられます。KOKはさまざまなMCバトルの大会やイベントの優勝者、全国予選の優勝者などのみを集めた、まさに”王の中の王”を決める大会です。

MCバトルに出場するラッパーにとって、KOKに出場すること自体が名誉なことであるため、ふだんの大会とはMCたちの気合いや本気度も違います。KOKのルールや出場条件については、以下の記事で詳しく解説しました。

歴代の結果・優勝者

RedBull RokuMaru(韻 DA HOUSE)は2021年に始まった比較的新しいMCバトルです。歴代の優勝者と準優勝者を以下の表にまとめました。

イベント名優勝者(準優勝者)日程
Red Bull 韻 DA HOUSE 2021輪入道
(S-kaine)
2021年10月2日
Red Bull 韻 DA HOUSE 2022S-kaine
(Fuma no KTR)
2022年11月5日
Red Bull ROKU MARUMOL53
(MAKA)
2024年1月6日
Red Bull ROKU MARU
– NATIONAL FINAL JAPAN –
輪入道
(MAKA)
2024年11月24日
RedBull RokuMaruの歴代優勝者

他のイベント(大会)の歴代優勝者については、以下の記事でまとめています。

まとめ:RedBulはハイレベルなバトルが多い

RedBull RokuMaruは「60秒×2ターン」で行われるMCバトルのイベント(大会)です。KOKへの出場権が掛かっていることから、MCたちのバイブスもふだんより高く、熱いバトルが繰り広げられます。勝敗判定が審査員によるジャッジのため、プロップスや人気投票のような判定は少なく、純粋なスキルで勝敗が決まるのも魅力です。

RedBull RokuMaruは、即興による対話やアンサーよりも、音楽性やフロウ、現場の一体感などを重視する人におすすめのMCバトルです。ふだんとはバトルの展開や会場の雰囲気も少し違うため、MCバトルが好きは人はぜひ一度現地で観戦してみてください。

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この記事を書いた人

ヒプラガのアバター ヒプラガ ライター/ブロガー

大阪出身のブロガー。小学生の頃にレゲエにハマり、レゲエの音楽を20年以上聴いています。レゲエDeeJayがMCバトルに出場したのをきっかけに、ヒップホップも聴くようになりました。
ヒップホップやレゲエの音楽・文化をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、ヒップホップやレゲエに関する情報を発信しています。

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